ホーム › 開業の基本・手順 › コインランドリー開業の手順6ステップ|費用・資金調達・集客まで徹底解説
開業の基本・手順

コインランドリー開業の手順6ステップ|費用・資金調達・集客まで徹底解説

村田 誠一 / 更新:2026-06-24
コインランドリー開業の手順6ステップ|費用・資金調達・集客まで徹底解説
コインランドリーの開業を考え始めると、まず詰まるのが「何から手をつければいいのか」「本当に儲かるのか」という不安だと思います。私が開業オーナーへの取材で繰り返し聞いてきた結論を先に言うと、成否の8割は最初の立地調査と収支計画で決まります。この記事では、その手順を6ステップに分解し、費用・資金調達・集客・年収の目安まで、自分のケースに当てはめて判断できる形でまとめました。
  • コインランドリー開業は物件決定から開店までおおむね3〜6か月かかる。
  • 運営に資格は不要だが、構造によっては保健所への届出が必要になる。
  • 初期費用は規模次第で大きく変わるため、無理のないスモールスタートが安全。
  • 失敗の大半は立地選定のミスとランニングコストの見積もり不足から起きる。
  • 無人運営でも清掃・メンテナンス・防犯のオペレーション設計が売上を左右する。

コインランドリー開業の全体像と必要な前提知識

コインランドリー経営の費用はいくら? 開業にかかる機器代と儲かる方法とは
コインランドリー経営の費用はいくら? 開業にかかる機器代と儲かる方法とは

コインランドリー開業は、特別な資格がなくても始められる一方で、立地と資金計画を外すと回収できなくなる事業です。

私は開業支援の現場で、機材や内装より先に「どこで・誰に向けて・いくらで」を固めることを必ず勧めています。設備は後から選び直せても、立地は契約した瞬間に固定されるからです。

開業にかかる所要期間と難易度の目安

物件が決まってから開店までは、おおむね3〜6か月が現実的な目安です。

内訳をざっくり言うと、立地調査と収支計画に1〜2か月、店舗工事と機材設置に1〜2か月、届出や開店準備に数週間という流れになります。土地探しから含めると、もっと長く構えておいたほうがいい。

難易度は「日々の作業」と「最初の判断」で分けて考えてください。日々の運営は無人化できるため手間は軽い。けれど開業時の立地判断は専門性が高く、ここが一番つまずきます。

開業に必要な資格と届出の有無

コインランドリーの運営そのものに必要な資格はありません。

ただし、コインランドリーは「クリーニング業法」上のコインオペレーションクリーニング営業に該当し、都道府県の保健所へ届出が必要です。届出制であって許可制ではない点が、飲食店などとの大きな違いになります。

資格は不要でも、開設前に保健所への届出は必須です。地域によって必要書類や事前相談の運用が異なるため、物件契約前に管轄保健所へ一度確認しておくと安心です。

個人経営とフランチャイズの違い

自由度を取るなら個人経営、ノウハウとブランドを買うならフランチャイズという整理になります。

正直に言うと、初めての開業でまったくの未経験なら、私はフランチャイズの併用を検討する価値があると考えています。立地調査や機材選定で致命的なミスを避けられるからです。ただしロイヤリティは利益を確実に削るので、収支に乗るかは事前に試算してください。

個人経営とフランチャイズの比較
項目個人経営フランチャイズ
初期の負担自分で全て手配する加盟金が別途必要
毎月のコスト抑えやすいロイヤリティが発生
立地・機材の判断自己責任本部のノウハウを活用
ブランド・集客ゼロから構築知名度を利用できる
運営の自由度高い契約条件に縛られる

加盟金やロイヤリティの水準は各社で差が大きく、サポート範囲も契約によって違います。複数社の資料を取り寄せ、同じ条件で並べて比較するのが鉄則です。

コインランドリー開業の手順6ステップ

コインランドリー開業は「費用把握→収支計画→立地→建設・機材→届出→集客」の6ステップで進めます。

コインランドリー開業の手順6ステップ

ここからは1ステップ=1動作で並べます。各ステップに「ここまでできていれば正しい」という確認の目安を添えたので、自分がいまどこにいるかを照らし合わせてください。

1. 初期費用とランニングコストを把握する

最初にやるのは、開業に必要な総額と毎月の固定費を書き出すことです。

機材費・内装工事費・物件取得費を初期費用として、水道光熱費・賃料・メンテナンス費を毎月のコストとして分けて並べます。ここを曖昧にしたまま進むと、後の収支計画がすべて崩れます。

確認の目安:初期費用の総額と、毎月いくら出ていくかが一枚の表で見える状態になっていればOKです。

2. 競合調査と収支計画を立てる

次に、出店候補エリアの競合店を実際に見て回り、想定売上から収支計画を組みます。

私が取材で聞いた実践的なやり方は、競合店の駐車場の車の出入りや稼働中の機械の数を時間帯ごとに数えること。地味ですが、机上の数字よりよほど当てになります。

うまくいかないときは、平日昼・平日夜・休日の3パターンで観察し直してください。1回の観察だけで判断すると見誤ります。

確認の目安:月間の想定売上から固定費を引いて、手元にいくら残るかが数字で言える状態になっていれば次へ進めます。

3. ニーズのある立地を選定する

立地は、ターゲット世帯の生活動線上にあるかどうかで選びます。

単身世帯が多いエリアか、共働き・ファミリーが多いエリアかで、必要な機械の大きさも台数も変わってきます。布団やまとめ洗いの需要があるファミリー層なら大型乾燥機が効いてくる。

確認の目安:誰が、どんな洗濯物を持って、何時に来るかが具体的にイメージできていれば、立地とターゲットが噛み合っています。

4. 店舗を建設し機材を設置する

立地が固まったら、店舗の工事と洗濯機・乾燥機の設置を進めます。

ここで効いてくるのが給排水とガスの容量です。大型乾燥機はガス容量を食うので、既存物件だと改修費が想定外に膨らむことがあります。図面段階で設備業者に確認してください。

確認の目安:機械の配置図と電気・ガス・給排水の容量が、設備業者の確認を取れた状態になっていれば設計は完了です。

5. 保健所へ必要書類を提出する

開店前に、管轄の保健所へクリーニング業法に基づく届出を行います。

届出のタイミングや添付図面の様式は地域で運用が異なります。工事が終わってから「書類が足りない」となると開店が遅れるので、設計段階で一度相談しておくのが安全です。

確認の目安:保健所の受理を確認できていれば、法的な開業準備は整っています。

6. 開店準備と集客の仕込みをする

最後に、開店日に向けてGoogleマップ登録やチラシなどの集客を仕込みます。

無人店舗は「存在を知られていない」が一番の敵です。開店当日に告知を始めるのでは遅い。私は開店2〜3週間前から近隣へのチラシ配布とGoogleビジネスプロフィールの登録を勧めています。

この6ステップを順に踏めば、費用把握から保健所届出、開店集客までの全体像が一本につながり、開業の準備を自分の手で進められる状態になります。

開業にかかる費用と資金調達の進め方

開業費用は規模で大きく変わるため、まず内訳を分解し、自己資金と借入のバランスを設計するのが資金調達の出発点です。

開業にかかる費用と資金調達の進め方

競合記事のように具体的な総額を断言したいところですが、機材構成と物件で振れ幅が大きく、確かな根拠なく金額を書くのは避けます。代わりに、内訳の考え方と調達手順を厚めに解説します。

初期費用とランニングコストの内訳

初期費用は「機材費・内装工事費・物件取得費」、ランニングコストは「賃料・水道光熱費・メンテナンス費・ロイヤリティ」に分けて把握します。

費用の内訳項目(金額は物件・規模で変動)
区分主な項目ポイント
初期費用洗濯機・乾燥機総額の中で最も大きい比重を占める
初期費用内装・設備工事給排水・ガス改修で変動しやすい
初期費用物件取得・保証金賃貸か土地活用かで大きく差が出る
ランニング水道光熱費乾燥機のガス代が中心になる
ランニング賃料・メンテナンス固定費として毎月かかる

水道光熱費は売上に連動して増えますが、賃料は売上ゼロでも出ていく固定費です。この性質の違いを意識すると、損益分岐点が見えやすくなります。

日本政策金融公庫・銀行融資の手順と審査のポイント

未経験からの開業資金は、まず日本政策金融公庫の融資を軸に検討するのが現実的です。

公庫は創業支援に積極的で、事業実績のない開業者でも相談しやすいのが特徴です。手順としては、事業計画書を作成し、相談予約のうえ面談、審査を経て融資実行という流れになります。

審査で見られるのは、自己資金の比率と事業計画の妥当性です。自己資金がほとんどないと、計画の説得力があっても通りにくい。逆に、根拠ある収支計画と一定の自己資金があれば話は進みやすくなります。

リース活用と補助金の活用

初期負担を抑えたいなら、高額な機材をリースで導入する選択肢があります。

リースは初期費用を平準化できる反面、総支払額は購入より増えます。月々のキャッシュフローを優先するか、総コストを優先するかで判断が分かれる。私は、自己資金が薄い人ほどリースを検討する価値があると考えています。

補助金については、時期や地域で公募内容が変わります。確かな公募名を確認できないまま「補助金が使える」と断言はできません。商工会議所や自治体の窓口で、現時点で使える制度を直接確認してください。

損益分岐点と回収期間の試算モデル

投資回収の目安は、毎月の固定費を売上総利益で割って損益分岐点を出すところから始めます。

具体的な計算の型はこうです。月の固定費(賃料+リース料など)を、客単価×想定客数から固定費を引いた残りで埋められるか。ここがプラスにならない計画は、立地か機材構成を見直すサインです。

回収期間は「初期費用 ÷ 年間の手残り」でざっくり試算できます。これが極端に長くなる計画は、開業前に立地・規模・調達方法のどこかを必ず練り直してください。

失敗しないための立地・機材選びの実務

コインランドリーの開業にはいくらかかるの?【マンマチャオTV】 #008
コインランドリーの開業にはいくらかかるの?【マンマチャオTV】 #008

コインランドリーの失敗の多くは、立地の見誤りと過剰な設備投資から起きます。

逆に言えば、この2点を慎重に詰めれば、大崩れは避けられます。ここは記事の中でも特に厚く書きます。

儲かる土地の見極め方とターゲット分析

儲かる立地かどうかは、商圏内のターゲット世帯数と競合の数で判断します。

私の取材経験で印象的だったのは、駅前の人通りより「車で寄りやすい生活道路沿い」が強いケースが多かったことです。コインランドリーは滞在時間があるので、駐車場の有無が想像以上に効きます。

ターゲットは大きく3層。単身世帯は日常洗濯、共働き世帯は時短ニーズ、ファミリー層は布団・毛布のまとめ洗い。どの層を狙うかで、置く機械が変わります。

洗濯機・乾燥機のメーカーと台数構成の選び方

機材は「乾燥機を多めに、洗濯機とのバランスを取る」のが基本構成です。

利用の流れ上、乾燥に時間がかかるため、乾燥機が足りないと回転が悪くなります。ファミリー層を狙うなら大型乾燥機を厚めに。単身中心なら中容量を数で揃える、という具合に立地のターゲットへ合わせます。

メーカーは国内外で複数あり、機能やアフターサポートに差があります。台数だけでなく、故障時にどれだけ早く対応してもらえるかも選定基準に入れてください。無人店舗では1台の停止が売上に直結します。

近隣トラブル・騒音・水道光熱の注意点

開業後に揉めやすいのは、乾燥機の排気・運転音と、深夜帯の利用者マナーです。

住宅密集地では、排気の向きや音が苦情の原因になります。設計段階で排気経路と防音を業者と詰めておくこと。水道とガスは事業用契約が必要になる場合があるため、契約区分も早めに確認してください。

近隣対応は「開業後に対処」では遅い。物件契約前に排気・騒音・駐車のリスクを洗い出すことが、長く続く店づくりの分かれ目です。

開業後の集客と無人運営のコツ

無人運営の成否は「知ってもらう集客」と「止めない運営オペレーション」の両輪で決まります。

開業後の集客と無人運営のコツ

競合記事はここが薄いので、現場で効果が出やすかった施策を中心に具体的に書きます。

チラシ・SNS・Googleマップで集客する方法

無人店舗の集客は、Googleビジネスプロフィールの整備を最優先に据えます。

「現在地 近くのコインランドリー」で探す人が多いため、地図上で見つかるかが来店数を左右します。営業時間・写真・料金を正確に登録し、口コミに反応するだけでも見え方が変わる。

この記事について質問できますAIが記事をもとに答えます
こんにちは。この記事について、下の候補から選ぶか、自由に質問できます。

村田 誠一

中小企業診断士(登録番号保有) ・ コインランドリー開業オーナー10名以上への取材実績

中小企業診断士として独立系事業者の開業支援に10年以上携わり、コインランドリー事業については実際の開業オーナーへの取材や収支データの収集を重ねながら記事を執筆しています。数字の裏付けと現場の実態を大切に、読者が自分ごととして判断できる情報を届けることを心がけています。

メルマガ登録

村田 誠一
村田 誠一
中小企業診断士として独立系事業者の開業支援に10年以上携わり、コインランドリー事業については実際の開業オーナーへの取材や収支データの収集を重ねながら記事を執筆しています。数字の裏付

記事には書ききれない現場のリアルや最新の動きを、わたしから直接メルマガでお届けします。よかったら登録してください。

登録は無料・いつでも解除できます。