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コインランドリー開業資金はいくら?費用内訳と資金調達を徹底解説

村田 誠一 / 更新:2026-06-18
コインランドリー開業資金はいくら?費用内訳と資金調達を徹底解説
「コインランドリーを始めたいけど、結局いくら用意すればいいのか」——開業支援の現場で一番多い質問がこれです。先に結論を言うと、開業資金は規模によって大きく変わり、業界の解説では2,000万〜4,000万円程度が一つの目安です。

私は中小企業診断士として12年、独立系事業者の開業を支援してきました。コインランドリーのオーナー10名以上に取材し、収支データも集めています。

この記事では、初期費用とランニングコストの内訳、規模別の総額目安、融資や補助金の調達方法、回収の試算、そして資金回収に失敗したケースまで、私が現場で見てきた実態を交えて解説します。

コインランドリー開業資金とは?まず知っておきたい全体像

コインランドリー経営の費用はいくら? 開業にかかる機器代と儲かる方法とは
コインランドリー経営の費用はいくら? 開業にかかる機器代と儲かる方法とは

開業資金と聞くと、機械を買うお金だけをイメージしがちです。でも、それだけでは足りません。

開業資金は大きく「初期費用」と「運転資金」の2つに分かれます。この2本立てで考えないと、開業直後に資金が尽きます。実際、私が取材したオーナーの中にも、運転資金を軽く見て初月から苦しんだ人がいました。

開業資金に含まれるもの(初期費用と運転資金)

初期費用は、物件取得・内外装工事・機器購入・備品・広告宣伝などの一度きりの出費です。J-Net21はコインランドリーの費用内訳として、物件取得費・内外装費・機器購入費・備品消耗品費・広告宣伝費を挙げています。

運転資金は、開業後に毎月出ていくお金です。水道光熱費、家賃、機器のリース料、清掃費など。利用者がつくまでの数か月分は、手元に確保しておくべきお金です。

規模別の総額シミュレーション(小規模・中規模・大規模)

コインランドリーの開業費用は、業界メディアの推計で2,000万〜4,000万円程度とされることがあります。これは公的統計ではなく、あくまで業界解説の推計です。

この推計をベースに、私が取材で得た肌感を加えて規模別に整理すると、おおむね次のレンジになります。あくまで目安として見てください。

規模別の開業資金の目安(業界推計をもとにした整理)
金額は業界メディアの推計レンジをもとにした目安。立地・機種で大きく変動します。
規模設置台数の目安総額の目安
小規模洗濯乾燥機5〜8台程度2,000万円前後
中規模8〜12台程度2,500万〜3,500万円
大規模12台以上・大型機中心3,500万〜4,000万円超

正直に言うと、最初の一店舗目で大規模を狙うのは私は勧めません。まずは小規模で実態をつかむほうが、失敗したときの傷が浅く済みます。

土地あり・土地なしで変わる資金計画

資金計画を左右する最大の分かれ目が、土地を持っているかどうかです。

自分の土地で始めるなら、物件取得費の一部が不要になります。一方、土地なしで賃貸物件を借りる場合は、敷金・保証金・礼金が重くのしかかります。J-Net21は、物件取得費の例として敷金・保証金が約10か月分、礼金が約2か月分といった記載をしています。

家賃が月20万円の物件なら、敷金保証金だけで200万円前後。ここを見落とすと、計画が一気に崩れます。

開業資金の内訳を費用項目ごとに把握する

総額だけ見ても、どこを削れるかは分かりません。費用は項目ごとにバラして眺めるのが鉄則です。

開業資金の内訳を費用項目ごとに把握する

前述のJ-Net21が挙げる5項目(物件取得費・内外装費・機器購入費・備品消耗品費・広告宣伝費)を軸に、現場の実感を加えて見ていきます。

店舗・内装・物件取得にかかる費用

内外装工事は、給排水・電気・ガスの設備工事が絡むため、想像以上にかかります。コインランドリーは大量の水と電気を使う商売です。

特に既存の店舗を一から改装する場合、配管や電気容量の増設で工事費が膨らみます。私が取材したケースでは、内装より設備工事のほうが高くついた店もありました。

洗濯機・乾燥機など機材の費用

開業資金の中で一番大きいのが機器です。業務用の洗濯乾燥機は1台あたり百万円単位。これが台数分ですから、総額の半分以上を占めることも珍しくありません。

だからこそ、ここをどう調達するかで開業資金は大きく変わります。後述する中古機材やリースの活用が、効いてくる部分です。

開業後にかかるランニングコスト

見落とされがちなのが、開業した後の毎月の出費です。水道光熱費、家賃、機器のリース料、清掃・メンテナンス費、そして無人運営でも必要になる巡回や管理の費用。

コインランドリーは水と熱を売る商売なので、水道光熱費の比率が高くなります。売上が伸びれば光熱費も伸びる。この構造を頭に入れておくと、資金繰りの読みがぶれません。

個人経営とフランチャイズで変わる資金とその比較

開業資金は、個人経営かフランチャイズ加盟かで内訳が大きく変わります。どちらが正解という話ではなく、何にお金を払うかが違うのです。

個人経営とフランチャイズで変わる資金とその比較

個人経営の場合の資金内訳

個人経営は、物件・機器・工事をすべて自分で手配します。手間はかかりますが、加盟金やロイヤリティが不要で、その分を機器や立地に回せます。

私が見てきた限り、機種選定や工事業者の見積もり交渉を自分でできる人は、個人経営のほうがコストを抑えられます。逆に、その交渉が苦手なら割高な買い物になりがちです。

フランチャイズ加盟時の費用と本部別の違い

フランチャイズは、加盟金・研修費・ロイヤリティといった本部に払う費用が上乗せされます。代わりに、立地調査や機器選定、運営ノウハウの支援を受けられます。

本部ごとに費用体系も支援内容も違うため、複数の本部から資料を取り寄せて比較するのが前提です。加盟金の有無、ロイヤリティが定額か売上歩合か、ここは必ず確認してください。具体的な金額は本部ごとに異なるので、各社の最新資料で確認するのが安全です。

中古機材やリースで初期費用を抑える方法

初期費用を圧縮したいなら、中古機器・リース・居抜き物件の活用が現実的な手です。

V-Spiritsの解説でも、中古機器・リース・居抜き物件の活用で初期費用を抑えうるとされています。これは公的データではなく事業者解説ですが、現場の実感とも一致します。

ただし、中古機器は故障リスクと保証の有無を必ず確認すること。安く買えても、修理費がかさめば本末転倒です。私なら、保証付きの中古かリースに絞ります。

開業資金の調達方法と自己資金のバランス

リアルな数字教えます ランドリー事業は儲かる?儲かんない?【コインランドリーの人が教える】
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2,000万円超の資金を全額自己資金で用意できる人は、多くありません。だから調達手段を知っておくことが、開業の現実的な第一歩になります。

日本政策金融公庫・銀行融資の活用

開業時にまず検討したいのが、日本政策金融公庫の創業関連融資です。新たに事業を始める人や、事業開始後おおむね7年以内の人が対象になっています。

新規開業・スタートアップ支援資金は、設備資金20年以内、運転資金10年以内、据置期間5年以内で利用できると案内されています。さらに、無担保・無保証人で利用できる制度も用意されています。

据置期間というのは、元金の返済を待ってもらえる期間のこと。開業直後で売上が安定しない時期に、利息だけの支払いで済むのは助かります。銀行融資は公庫より審査が厳しい傾向があるので、まず公庫から当たるのが私の定石です。

補助金・助成金の制度と申請手順

返済不要の補助金も、使えるものは使いたいところです。コインランドリーで検討候補になる主な制度を整理します。

開業時に検討候補になる主な補助金制度
上限額・補助率・締切は公募回ごとに変動。必ず最新の公募要領を確認してください。
制度名支援の対象注意点
小規模事業者持続化補助金小規模事業者等の販路開拓等上限額・締切が公募回で変動
ものづくり補助金革新的な製品・サービス開発や生産性向上の設備投資等補助上限額・補助率が公募回で変動
事業再構築補助金事業の再構築に取り組む事業者公募状況・継続有無が年度で変わる

補助金は、上限額も締切も公募回ごとに変わります。去年の情報をそのまま当てにすると痛い目を見ます。申請を考えるなら、必ず公式の最新公募要領を読んでから動いてください。

必要な自己資金の目安と頭金の考え方

全額借入で始めるのは、私はあまり勧めません。自己資金が一定あるほうが、融資審査でも有利に働きます。

目安としては、開業資金の2〜3割を自己資金で用意できると、計画に余裕が生まれます。残りを融資で賄う形です。自己資金ゼロでも制度上は申し込めますが、審査のハードルは上がると考えておくべきです。

事業計画書の書き方と審査のポイント

融資の可否を分けるのは、事業計画書の説得力です。金融機関が見るのは「本当に返せるのか」、この一点に尽きます。

具体的には、立地調査にもとづく売上予測、競合の状況、月々の収支見込み、返済計画。ここを数字で示せるかどうかが勝負です。私が支援するときは、根拠のある売上予測と、保守的な返済シミュレーションを必ずセットにします。

返済計画と資金繰り・投資回収の試算

借りられたら終わり、ではありません。本当の勝負は、借りたお金をどう回収するかです。

返済計画と資金繰り・投資回収の試算

投資回収期間の具体的な試算

回収の考え方はシンプルです。初期投資を、毎月の利益で割れば、おおよその回収年数が出ます。

仮に初期投資2,000万円、月の利益が30万円なら、回収には約66か月、5年半かかる計算です。ここで利益を甘く見積もると、計画全体が砂上の楼閣になります。私は試算するとき、売上は控えめ、コストは多めに置きます。

開業前後のキャッシュフローと運転資金の確保

開業直後は、利用者がまだ定着していません。売上が立つ前から家賃や光熱費は出ていきます。

だからこそ、最低でも数か月分の運転資金を手元に残しておくこと。融資を初期投資にすべて使い切るのは危険です。前述の公庫の据置期間も、この時期の資金繰りを助ける仕組みとして活用したいところです。

減価償却や節税など税務面の基礎知識

機器のような高額な設備は、買った年に全額を経費にできません。減価償却といって、複数年に分けて経費化します。

これは裏を返せば、利益が出てきた数年間にわたって節税効果が続くということ。コインランドリーは設備投資が大きいぶん、減価償却の影響も大きい商売です。税務の細かい扱いは年度や条件で変わるので、開業前に税理士に一度確認しておくと安心です。

資金面で失敗しないための開業の進め方

資金で失敗する人には、共通したパターンがあります。逆に言えば、そこを避ければ大きな事故は防げます。

資金面で失敗しないための開業の進め方

スモールスタートで初期費用を抑える

私が一番勧めるのが、小さく始めることです。

最初から大型店を構えず、小規模で実績を作る。中古機器やリース、居抜き物件を組み合わせれば、初期費用はかなり圧縮できます。前述のV-Spiritsの解説でも、これらの活用で初期費用を抑えうるとされていました。失敗したときの傷が浅いことが、スモールスタートの最大の価値です。

儲かる立地かを資金計画前に調査する

コインランドリーは立地がすべて、と言ってもいいくらい立地に左右されます。資金計画を立てる前に、まず立地です。

周辺の世帯構成、単身者やファミリーの割合、近隣の競合店の混み具合。実際に時間帯を変えて足を運び、自分の目で利用状況を確かめる。この地味な調査を飛ばした店ほど、後で苦しんでいました。

ランニングコストを抑え続ける工夫

開業した後も、コスト管理は続きます。特に水道光熱費は、機種の省エネ性能で差が出ます。

省エネ性能の高い機種を選ぶ、清掃やメンテナンスを効率化する、無人運営の仕組みを整える。一つひとつは小さくても、毎月積み上がると利益に効いてきます。回収期間を縮める近道は、売上を増やすことだけではありません。

【独自視点】資金回収に失敗したケースから学ぶ落とし穴

【注意】「コインランドリー投資」の収支を大公開…TKOが経営者に突撃! 700万円の赤字で失敗する人も…
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ここは、上位記事があまり触れていない部分です。私が取材や支援の現場で見てきた、資金を回収できなかったケースを共有します。

回収できなかった失敗事例の共通点

回収に失敗した店には、はっきりした共通点がありました。一つは、立地調査が甘かったこと。需要があると思い込み、実際の利用者数が予測の半分以下だったケースです。

もう一つは、初期投資を借入で目一杯まで膨らませ、運転資金を残さなかったこと。売上が立つ前に資金が尽き、追加の借入で利息が膨らむ悪循環に陥っていました。

正直に言うと、機種が悪くて潰れた店はほとんど見ていません。潰れる原因は、たいてい立地と資金繰りです。

資金計画で見落としやすい盲点

見落としやすいのが、開業後の修繕・更新費用です。機器はいつか故障し、いつか入れ替えが必要になります。

開業時の資金計画だけ完璧でも、数年後の更新費用を見込んでいなければ、そのタイミングで資金が詰まります。減価償却で経費にできても、現金は別途用意しなければなりません。この「現金と経費は別物」という感覚を、私は強く持っておくべきだと考えています。

コインランドリー開業資金に関するよくある質問

最後に、現場でよく聞かれる質問にまとめて答えます。

コインランドリー開業資金に関するよくある質問

よくある質問

資金0円でもコインランドリーを開業できますか?
制度上、日本政策金融公庫の創業関連融資には無担保・無保証人で利用できる制度があり、自己資金が少なくても申し込み自体は可能です。ただし審査では返済能力が見られ、自己資金ゼロだとハードルは上がります。私の経験上、開業資金の2〜3割程度の自己資金を用意したほうが、計画にも審査にも余裕が生まれます。
コインランドリー開業のための補助金はありますか?
小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金、事業再構築補助金などが検討候補になります。いずれも上限額・補助率・締切が公募回や年度で変動するため、申請前に必ず各制度の公式な最新公募要領を確認してください。継続有無が年度で変わる制度もあります。
開業までの大まかな流れは?
初期費用とランニングコストの把握、競合調査と収支計画の作成、個人経営かフランチャイズかの選択、立地調査と土地選定、店舗建設と機材設置、保健所への必要書類の提出、という流れが基本です。中でも立地調査と収支計画は、資金計画を立てる前に固めておくべき土台です。

資金計画の第一歩は、自分の予算と用意できる自己資金を正直に書き出すことです。そのうえで、小規模からのスタートを軸に、公庫の融資と使える補助金を組み合わせる。まずは候補となる物件の立地を、自分の足で一度見に行ってください。

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村田 誠一

中小企業診断士(登録番号保有) ・ コインランドリー開業オーナー10名以上への取材実績
開業支援コンサルタント歴12年

中小企業診断士として独立系事業者の開業支援に10年以上携わり、コインランドリー事業については実際の開業オーナーへの取材や収支データの収集を重ねながら記事を執筆しています。数字の裏付けと現場の実態を大切に、読者が自分ごととして判断できる情報を届けることを心がけています。

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中小企業診断士として独立系事業者の開業支援に10年以上携わり、コインランドリー事業については実際の開業オーナーへの取材や収支データの収集を重ねながら記事を執筆しています。数字の裏付

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